最近忙しくてゆっくり新聞も読んでないので、すっかり世事に疎いんだけど、気になったニュースがあったので、ちょっと考えてみた。

ニュースはこれ。「訂正放送は放送局の“自主判断"」

僕なりに超シンプルに要約すると、

NHKが偏った報道で、ある女性の名誉を傷つけたけど、「ゴメンね、間違ってました」って放送するかどうかはNHKが決めること。裁判で求めるようなことじゃあないデスヨ、ということになる。

まず前提として、NHKは放送法を遵守する義務があり、訂正放送はその放送法第4条において次のように規定されている。

(訂正放送等)
第4条 放送事業者が真実でない事項の放送をしたという理由によつて、その放送により権利の侵害を受けた本人又はその直接関係人から、放送のあつた日から3箇月以内に請求があつたときは、放送事業者は、遅滞なくその放送をした事項が真実でないかどうかを調査して、その真実でないことが判明したときは、判明した日から2日以内に、その放送をした放送設備と同等の放送投備により、相当の方法で、訂正又は取消しの放送をしなければならない


これを素直に読めば、NHKは訂正放送を行う義務を有することになる(下線部分)。
しかし今回の判決によれば、それをNHKが怠っている場合、民事裁判で求めることはできない、ということになる。


はてさて、「訂正又は取消しの放送をしなければならない」のにNHKがそれを怠っている場合、ではいったいどうしたらいいんでしょうか?


もう一度素直に法律を読み返すと、訂正放送の前提として「調査して」間違ってたことが「判明した」場合のみの義務、となる。ということは、今回はNHKはこの調査をしたのか?がまず問われなければならない。調査した結果、番組の内容が問題なしだから訂正放送をしなかったのか?それとも調査自体しなかったの?

調査してよって被害者が求めても、NHKが調査しなかった場合も、裁判ザタにはできないのかなぁ?
いや、そもそもその「調査結果」の信頼性は、誰が保障するんだろう?でたらめな調査して「問題ない内容でした」って決め付けられたら、もう反論しようがないってことになる?


間違った放送で名誉を傷つけられた場合、まず被害者は、どこになにを求めればいいのか?また、それ以降、なにが行われるのかというプロセス、そういったものがあまり知らされていない気がする。


最高裁の判断の根底には、司法権力が報道内容に介入することは出来る限り避けなければならないという、これまた真っ当な理論があるようですが、しかし一方で、報道被害にあった被害者は、ただただ自分の名誉回復なりを、加害者である放送局にゆだねなければならない、としたら、やはりそれも、大問題ではないかと思うのですが。。。


テレビニュースではどっかの解説委員がこのニュースに関して、メディアの自浄能力が問われている、とリキんでましたが、メディアに自浄能力を期待するなんて、そんな命綱なしで綱渡りするような真似、普通はしたくないと思うけどなぁ。


まあナンニセヨ、まだ当分NHKの受信料を払う必要がなさそうだってことだけはハッキリしたわけで、そういう意味ではいいニュースだったかもしれないネ。
今回の判決を敷衍すれば、放送法に受信料を支払わなければならないと規定されていても、きっとそれは、われわれの自主判断に任されるってことになるんでしょうからね♪